ゼーガペインゆる解説(6話)

「ゼーガは6話まで見て」と言われている6話でございます。
筆者は実は、この「○○まで見て」ってあんまりないほうがいい概念だと思っています。
なぜなら、そう言われる作品って大体1話から面白いし、もちろん最終話まで見てほしいからなんですよね。
とは言っても、物語の雰囲気は静かだし、いっぺんに色んな事が起きて、頭爆発しそうだぜ! という気持ちも非常に分かるので、盛り上がる回というのも大切なものです。


一旦ここまでの謎を整理しましょう。

・1話冒頭でキョウは死んだの?
・今のキョウは記憶がない? ゼーガペインに乗るのは初めてではない?
・シズノとキョウはどういう関係なの? そもそも、シズノは何者?
・生徒会メンバーがオケアノスの重鎮なのはなぜ?
セレブラントたちはなぜ戦っているの? ガルズオルムの目的は?
・こちらの世界(日常を送っている世界)と、あちらの世界(廃墟の世界)、あちらの世界が現実というのは本当か?
・隠しメッセージ「ミサキシズノに関わるな」「見ている世界を信じるな」の意味は?
・あちらの世界で手が消えたのはなぜ?
・ガルズオルム側にも人間のような生き物がいる?

・クラゲ、オミズなど、先生たちは何か知っているのか?
・こちらの世界で、見る人によって他人がいたりいなかったりするのはなぜ?
「また繰り返す」「前にもあったような……」と、まるでループや並行世界を示唆するセリフがあるのはどういうこと?
・キョウとチンピラ三人組の間には何があったの? 審判を殴るほどのことだったの?
・ミズキはなに部?

結構多いですね!
重複した内容もありますが、6話ではこの1/3くらいが明らかになります。大変お待たせいたしました。

***

【entanglement 06 幻体】

OP。
あのですね、「OP映像が徐々に変化する」とご紹介したと思うんですが、追加カットがあった回以来ずっと同じだな……? と思って先のOPだけちょっとずつ見てみたんですが……。
配信版、バリエーションが減ってる!? /(^o^)\
いや、そんなばかな……と思ったんですが、初回放送時の映像資料は持っていないので、確かなことは言えません……。
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一番好きな変化はここの二人乗りシーンです。
2話時点ではただの草原でしたが、二人が通ったあとに花が咲く演出に変わっています。
花が咲くようになるのは、もうちょっと先の話からだったような……? という気がしないでもないですが、ちょっと記憶があいまいなのでここで紹介してしまいます。
配信版では3話から花が咲くようになっているみたいですね。



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前回の続きから。
学校の影から出てきた「アビス」は、姿は人間に似ていますが、言葉は電子音のようで聞き取れません。

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呆然として一方的に攻撃されるアルティールをガルダが援護。先輩の風格が出てきたなルーシェン。
シズノ「気をつけて。今までとは桁違いの強敵よ。……キョウ?」
キョウ「マジかよ……。ここが現実で、ガルズオルムは人間……?」
シズノ「人間じゃないわ、彼らは」
キョウ「え……?」
シズノ「作り物よ。人間は、私たちだけ

頭に宝石とか埋まってましたもんね。

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キョウ「作り……もの。あれが?」
シズノ「ええ」

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まだ信じられないキョウですが、自分の住んでいるマンションから煙が上がっているのを発見して……。

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キョウ「てめぇ、俺ん家壊すんじゃねぇ!!」
若干面白めのセリフですが、帰ってくる場所を守るという動機はいいですよね。
もう廃墟ですが、今までも日常世界のニュースの内容が廃墟の世界とリンクしていたりと、何が起こるか分かりません。
キョウ「ナメんなよ、千葉県民をぉ!!!!」
すみません、やっぱり面白いセリフかもしれないです。

アビスからの攻撃を受けて動けないガルダは、敵の機体に自分を繋いで……。
シズノ「敵の狙いは、ゼーガの……」ザザッ
ルーシェン「……らしいな。メイイェン!」
メイイェン「了解! バニッシュメントモード、起動!」

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ウィンドウを物理(?)でどかすのかっこいい。

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ルーシェン「シズノ、気をつけろ。敵は一体では……」
vanishの意味は「(突然)消滅する」、つまり自爆です。
乗っていた二人は退避しました。

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シズノ「ごめんなさい、私のミスよ。『アビスの影にシンあり』……敵は二機よ!」
ルーシェンは気付いていたみたいですね。
キョウに撤退を勧めても、結局戦うことに協力してしまうのはシズノの優しさなのか、弱さなのか。

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シズノ「奪われてしまったわ。ついにゼーガのプログラムデータを……」

「自爆」や、身体が光りながらなくなっていくなど、1話冒頭を彷彿とさせるシーンです。
ダメージを受けて血を流しているアビスと対称的ですね。
本当にアビスが「作り物」で私たちが「人間」……?

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傍で笑って見ていたシンを蹴飛ばしたのは……?
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フリスベルグ
OPには登場していましたが、本編では初登場。
緑と紫が味方側のメイン機、黄色が追加戦士なのはちょっと珍しいですね。しかも敵側が青と赤。
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男性「くたばれ、シン!」
かっこいいお兄さんとお姉さんだ。
アルティールもガルダも苦戦した敵を撃破。



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今まで何回か出てきた鉄橋。今回初めて、走っていく電車が見えました。
水面に反射しています。

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マンションは無事のようです。よかった。

シズノ「これがゲームに見える? 作り物の世界に……」
トミガイ「ふと僕は本当に生きてるんだろうか、とかね」
ミズサワ「私ね、どっちでもいいんじゃないかって思うのよ」
トミガイ「あるいはどっちも幻だったり。……なんてね」
ミズサワ「ただし。どちらかが現実なら、もう一方は必ず虚構なのよ」
「ミテイルセカイヲ シンジルナ」

キョウ「うわあああああ!!!!」
今までの不可解な部分と、人が消えていく記憶が合わさった悪夢で目覚めるキョウ。
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消えていったはずの左手は無事ですが、頭痛に襲われます。

思考を整理するために散歩に出かけ、なんともないマンションを見上げて「現実」を再確認。
キョウ「……だよな。現実はこれさ。あの廃墟が現実なら、俺が今見てるのはなんなんだ?」
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額にはいつの間にかセレブアイコンが光っていて……。
フォセッタ「作り物です」
キョウ「な、なんなんだよ、フォセッタ」

なぜ舞浜の街中に彼女が……?
リチェルカ「やだ、キョウさんが呼んだんじゃないですか。質問に答えろ、って」
キョウ「あ、そういうこと」

キョウの適応力が恐ろしい。
一応補足すると、セレブアイコンにはコンタクトを取る機能があり、「こちら側」と「あちら側」をまたいでいても使えます。
前回は連絡の取れないオフライン状態になりましたね。

キョウ「じゃあ答えてくれよ。ここって現実だろ? そうだよな?」
ディータ「『現実』の定義にもよりますが……」

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AIさんたち、思春期の少年をからかうのが趣味なんですか?
ディータ「認識と実践によって変更されていく客観的世界とするなら、違います
キョウ「えっ、違うって……だって俺の手、あっちの世界じゃ訳わかんねぇことに! ありゃ一体……」
フォセッタ「ですから、全て作り物なんです。街だけでなく人も
キョウ「え……」

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AIが、人間(?)に向かって、「人間を模した作り物」のマネキンと並んで「全て作り物」という話をしている。すごい図です。

キョウ「そういえばシズノ先輩は!?」
ディータ「シズノさんは、もう少し時間が……。ドライダメージが軽くないので」

2話では、カワグチに殴られた時の外傷が「自己修復」されました。
重度だとどうなるのでしょうか……?


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フリスベルグに乗っていた二人はなにかを見つめています。
女性「着任が遅れたわね。もう少し早く参戦できれば」
男性「久々の再会がこの姿か。痛々しいな……。ま、俺には見慣れた光景だがな」
女性「……クリス……」
クリス「おお、すまんすまん。一言多いのが俺の悪い癖だ。許してくれ、アーク……」

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わー! キスしちゃった! 一話からしてたけどそれとは違った味わい(?)だ!
タルボ「言っちゃなんですが、この状況だと、人間は我々AIと区別がつきませんねぇ」
クリス「お前も一言多いぞ、タルボ」
タルボ「こりゃ失礼」

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クリス「これがシズノとはな……」
痛々しいと聞いてどんな惨状なのかと思えば、モニターに映し出される数字の羅列がシズノだといいます。
切ないBGMが流れていますが、初見は「痛々しい」や「かわいそう」よりも「どういうこと?」が勝ってしまい、どんな感情になればいいのか分からないシーンですね。

私たちが初見でこの数字の「データ」を見ても、クリスやアークのように感情が動かされることはありません。
血が出ていたり、痛がっていたりという感情の表現がないからです。
前回、量子力学の授業で「感情はデータ化できない」という話がありました。
その復習……とは、「残酷である」ということしか分からない、こんなシーンで体感することになったんですね。


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女性AIたちに、この世界の人間は「幻体」と呼ばれていることを教えてもらうキョウ。
今ここにいる自分は存在するのか? 存在とは何なのか? という問いかけには……。

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水の中のような空間で、レムレスが応じてくれます。
過去の哲学者たちの「存在」に関する名言を引用するレムレスと、それを言った人物を的確に当てるキョウ。
引用された名言はこちら。

【Cogito ergo sum. 我考える、故に我あり】 ――デカルト
最近の日本語訳だと「我思う」が一般的に知られていますね。
「自分は本当は存在しないのではないか?」と疑っている自分自身の存在は否定できない。
―“自分はなぜここにあるのか”と考える事自体が自分が存在する証明である。(Wikipediaより)

【存在するとは、知覚されることである】 ――バークリー
唯心論です。
物よりも精神が優位とする……つまり、「そこに存在すると思うことで、初めてものは存在する」「誰かに認識されて初めて、存在することになる」という考え方です。

【悲しみは知識。多く知る者は、恐ろしい真実に深く嘆かざるを得ない】 ――パスカル
知識の樹は生命の樹ではないから、と続きます。
「知識の樹」と「生命の樹」は聖書ですね。1話で私が勝手に触れました。
悲しみも知識の一部。多く知識を得れば、悲しみも増える、といった感じの意味です。


これらの名言の引用に対して、キョウは「幽霊が、『魂は不滅』とか説教されてる気分」と評します。


弁証法的プロセス】
名言ではありませんが、対話や弁論を通して物事の本質を把握しよう、という方法です。アウフヘーベン
哲学者も多くこの方法を用いてきました。
ここでは、キョウの「自分は存在するのか」「存在とは何か」という問いかけに対して、レムレスが名言を提示。
しかし、その名言の内容について議論することはなく、キョウは切り捨てていきます。
それでも「幻体とは、幽霊のようなもの」という本質に近付くキョウを、弁証法的プロセスを経ず、急速に認識を深めつつある」とレムレスは評価します。

キョウがなぜ急速に認識を深めることができたのかは、本人が「新たに学んでいるのではなく、思い出しているのだ」と自覚しています。


そしてもう一つ、レムレスが知っていそうな大きな謎。
ガルズオルムのアビスとは何者か? という問いに対しては、
「ガルズオルムの復元者。敵です」とシンプルに返答。


Bパート。
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マンションにはかつて多くのセレブラントが住んでいたが、大半が戦死して空き部屋に。
母親の姿が見えないのは、見えなくても生活に支障をきたさないから。

といった、なんとなく不気味だった謎が一気に解けていきます。
母親という存在が「見えなくても支障がない」というのは切ないですね。
商店街を歩く他人や店員が見えないのも「支障がない」ということだったんですね。

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カミナギとつい最近作った思い出の跡。
キョウ(あるじゃんか、こっちの世界には)

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クラゲの授業。今回も生物です。
胚とは、受精した卵が細胞分裂をしている際の、発生したばかりの生物の状態を指す言葉です。
板書には「カエルの胚の内部のようすはカミソリで断面を(つく?)ることにより 簡単に観察できる」とあります。

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水泳もばっちりなミズキ。
カミナギ「さすがだねミズキ。水泳部に入ればいいのに」
ミズキ「あたしは演劇一筋。」

嘘!? てっきりスポーツ系の部活だと思いきや、演劇部。すごい子だ。

ミズキ「ねぇ見た? さっき」
カミナギ「なにを?」
ミズキ「ソゴルのやつ、なんか変だったよ? 鬼みたいな顔で歩いてた」
カミナギ「そう? 朝は普通だったけど」
ミズキ「リョーコの前ではかカッコつけてんじゃない?」
カミナギ「……? なんで?」
ミズキ「……。だねー」

キョウの苛立ちに気付いたり、カミナギの鈍感さに気付いたりとなかなか鋭いですね。

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キョウ「出るじゃんか……血。そりゃそうだよな。ったりめーだ人間だもんな。ハハハ。ハハハハハ……」
カワグチ「なんだあいつ、キショくね?」
ウシオ「ああ。水泳部がどうとかのレベルじゃねえな」
ハヤセ「……」

この三人から見ても様子がおかしいキョウ。

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トミガイとキョウ。5話に引き続き、相談しています。
「米海軍が、不時着したゼロ戦を分析し、ゼロ戦の不敗神話を打ち破った」という話をしつつ。
トミガイ「ま、敵のデータを奪う目的って、そんな感じだよね」
キョウ「やっぱな。やべーにおいがするわ」
トミガイ「しますか。けど、ゼーガのゲームにそんなシーン……
キョウ「いいやつだよ、お前は。やっぱ幽霊でも幻でもねえ」

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映画のワンシーンに使うつもりだったのか、傷のついた頬が映ってしまいカミナギからはダメ出し。ぶぅ~。


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ナレーション「あなたは、戦えますか?
突然、目の前の世界が崩れ去っても――
これは、40年後本当に起こること――
世界の未来へ、ようこそ。」

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カミナギ家でPain of ZEGAを黙々とプレイするキョウ。
傍目に見ながら「やっぱ、ちょっと変」とつぶやくカミナギの手元には水族館のチケット。
拗ね気味の彼女でしたが、キョウから散歩に誘われるとぱっと顔を輝かせます。


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黄色から赤に変わる信号機。通行止めの標識も見えます。
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カミナギはくるくる回って楽しそう。
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ニュース「昨日、正体不明の武装車両に襲撃された国連専用車は、その後の調査で、極秘の軍事資料を奪われていたことが判明。治安当局は、対応策の取りまとめに追われています」
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二人だけの商店街。

リチェルカ「その通り! 微妙にリンクしてまーす。あっちとこっちの世界は」
ニュースの伏線が回収されました。
今までニュースが映っていたのは3話と5話です。

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キョウは、カミナギには笑顔を向けつつも……。

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ディータ「あなたは必要としていないから見えないんです。必要としている人には、店員も客も存在する」
誰もいないように見えるレジに小銭を置くカミナギ。小銭は確かになくなっていました。
その様子を外から眺めるキョウ。

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川に映る夕陽と例の橋。

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カミナギ「静かだね……」

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カミナギ「あ……!」
キョウ「なぁカミナギ

ちっっっっか。カミナギじゃなくてもドキドキしてしまう。
キョウ「お前本当にカミナギ……。……だよなぁ」
カミナギ「……は?」
キョウ「ハハハ、なに言ってんだ俺、ダメだこりゃ。ハハハ……」
カミナギ「……」

ここのカミナギの視線の移り変わり。
キョウ、空、キョウ、橋の向こう。
かわいいなぁ。かわいいなぁ!!
ぜひ映像で確認してみてください。
色々と明らかになったり小難しい話をした後でもあるので、この散歩シーンはいっそう沁みます。良すぎてたくさん書いてしまった。

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カミナギ「あー、東京が見える」
キョウ「そりゃ見えるさ。すぐ隣なんだから」

こんな時間がずっと続けばいいのに……。

キョウ「……東京!?」
カミナギ「私ね、二学期になったらミズキと渋谷に遊びに行く約束したんだ。夏休みでもいいんだけど……」

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カミナギ「なんか、夏休みは行っちゃいけない気がして」
遮断機が下りて電車が横切ります。
カミナギ「あれに乗って行くんだ」
舞浜と東京を繋ぐ橋だったんですね。

キョウ「今行こうぜ!」
カミナギ「え!?」

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カミナギ「行っちゃいけない気がする」と引き止めますが、キョウは「一人で行く」と電車に乗り込んでしまいます。

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この中吊り広告の虹色の飲み物なに? 存在感がすごい。

橋を渡り、トンネルに差し掛かる電車。
キョウの目的は、外から街を見ること。
東京から自分の街を見ることができれば、AIたちから聞いた話は現実ではないというわけですね。
しかし、トンネルを抜けた次の駅は……

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出発したはずの南舞浜駅
ベンチで待っているカミナギの姿もあります。
キョウは「ありえねぇ」と再び同じ電車に乗りますが……

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シズノ「無駄よ」
キョウ「シズノ先輩……!」
シズノ「街の外へは出られないわ。そんなものは、存在しないのだから……。私たちのこの世界は、今とここしかない、閉じた世界」
キョウ「嘘だあああ!!!」

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再びトンネルに差し掛かる電車。
シズノ「そんなに私に言わせたい?」
シズノ「そうよ。舞浜市は、量子コンピューターサーバーに保存された仮想空間
キョウ「……!」
シズノ「そして私たち幻体は、肉体を失って量子サーバーの中で生きるデータ人格記憶体
シズノ「人類はガルズオルムに滅ぼされた。もはや地球上には、生物としての人間はひとりもいない!」
キョウ「ちょっと待てよ……!」
シズノ「私たちは、機械の中の幻の街で暮らす、滅亡した人類の記憶なのよ!
シズノ「……(言わせるなんて)意地悪……」

6話で判明した事実を淡々と並べる先輩。

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シズノ「あ……!」
EDのインストが流れ始める。
キョウ「……先輩の言うことが本当なら……目を開けた時に作り物は……」
シズノ「だめ……!」
キョウ「全部消えちまえ!!」

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キョウ「うおおおおおおお!!」

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トンネルを抜けるのと同時に宙に投げ出されるキョウ。
「作り物」の電車や街が消え、自分の服までもが消え、やがて真っ白な世界へ……。

ここ、キョウ自身も消えてしまうのではないかと思いましたし、実際に一瞬消えたのではないかと思っています。

シズノ「私たちは、今とここを、受け入れるしかないの……」
ED「時が戻ったら……」

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一旦すべてが消えてしまったことで、シズノの言葉通り、現実を「受け入れるしかなかった」キョウ。自宅のベランダでうなだれます。
キョウ「参ったな、カミナギ。俺もお前も、幻だってさ……」
ED「キスしてグッバイ ありとあらゆるもの……」

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衝撃の余韻を残す中、手すりから虫が飛び立ち、そこに微かにノイズが走ります。
虫は英語で「バグ」。
プログラムの不具合の「バグ」の語源です(機械に虫が入り込んで不具合を起こすことが多かったとか)。
今まで散々「バグっぽい演出」をしてきたことが効いてきますね。
本当に「プログラムの中の出来事」だったんですから……。

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見慣れたこのED映像も、このタイミングで流れると胸が締め付けられる気持ちですね。

記憶のふちで 時はくり返す
イメージをみた イメージをみた ha……
キスしてグッナイ もう眠らない
星の降る夜は time goes by

「リトル グッバイ」の新しいサビが流れます。
この気持ちをもうどうすればいいかわからない。
この物語にハッピーエンドはあるのだろうか。
助けてくれ次回予告!

カミナギ「キョウちゃん、なんか元気ない。
なんか無理してる。
もしかして、シズノ先輩にフラれたとか!?
つらいよ。キョウちゃん悩んでるの、ただ見てるだけなんて。
そうだ。キョウちゃん、ロケハン付き合って!
張り切っていくわよ。デート、デート!
次回、ゼーガペイン「迷える魂」。
消されるな、この想い。」

カミナギはそのままでいてくれ~~!!!!

***

すみません、多忙だったり体調を崩したりして大事な回だというのに一か月以上開けてしまいました。
7話、8話も大事な回……いや、全部大事な回なので、またこのブログ、そしてこの作品にお付き合いいただければと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

ゼーガペインゆる解説(5話)

4話があんまりにつらいので間髪入れずに書きました。

【entanglement 05 デジャビュ
OP。
♪きっと誰かの記憶の中 泳いでいるだけでも……


シズノから「現実」の説明を聞いたあと、セレブアイコンによりこちらの世界に戻ってきてしまったキョウ。
時刻は夕方。
4話「こっちのことを考えていたら来てしまった」というセリフから分かるように、「現実」で想像する世界はまだこちらのようです。それはそうだ。
キョウ「現実って……じゃあなんで俺の手が消えたりするんだ?」
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「2022年 IALジュニアオリンピック水泳競技大会」というポスターの前で立ち止まっていたハヤセと遭遇。
4話はチンピラ三人組も出てきませんでしたね。だから寂しかったのか(?)。

キョウ「ハヤセ、お前……」
ハヤセ「そんなんじゃねぇよ」
視聴者(まだ何も言ってない)
キョウ「俺が謝れば、戻ってくれんのか?」
ハヤセ「悪いと思ってない奴に謝られてもな」
ミズキ「うっそ~」
カミナギ「そうかなぁ~」
キョウ「すまんかった!」
カミナギ「あれ……キョウちゃん」
ミズキ「ハヤセっち……」
カミナギ「うん。……えっ、『ハヤセっち』?」
視聴者(『ハヤセっち』?)
キョウ「今ではマジで思ってる。俺、後先考えらんなかったからさ」
キョウ「不正があったにしろ、予選の最中に審判殴ったのは俺が悪い。そのせいでお前らの記録まで……」
ハヤセ「らしくねぇぞ」

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キョウ「この頃、ちょっとあってな。俺もそれなりに考えるようになったんだ」
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キョウ「まだ混乱してっけど、」
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キョウ「色々動き出してるって、実感あって……。だから、お前らとも……」
急に映像がいい大賞オブ5話!!!!
列車のレールの下。3話を覚えていますか?
夕焼けで列車のレールを下から見上げるという似たような構図がありましたね。
3話で増えた謎(消える手、メッセージ)にまだ惑わされており、なかなか軌道に乗れていません。

一方通行の標識は言わずもがな。

ハヤセ「俺らはお前の都合で動いてんじゃねぇ」
キョウ「あ……」
ハヤセ「あんとき、三人で決めたんだ。お前とはもう泳がねぇって。だから俺は、水泳やめたんだ」

キョウの想いはハヤセたちに届いていません。とても切ない……。

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ミズキ「あれ、こんなこと前にも……」
カミナギ「ん?」
ミズキ「何も言えず、ただ見送ってるの。デジャビュかな?」
カミナギ「……あっ、私も今そんな感じした

遠くで見ていたミズキとカミナギデジャビュを感じます。


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ニュース「上海では再調査の結果、生存者がいる確率は極めて低く、救助活動は打ち切られることになりました」


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キョウ「これが現実だ!!」
吹っ切れてみた。
プールで泳ぐことがキョウのルーティーンなんでしょうね。

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オミズにアプローチをかけるクラゲ。かわいいね。

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コウジと一緒に。

キョウ「学校があって、先生たちがいて、こいつらがいる。
昨日の続きの今日があって、今日の続きの明日が待ってる。
それが現実だ!」

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キョウ「これが現実だぁ?(否定)」

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まだ怒ってる(そりゃそうだ)。

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キョウ「どっちが現実やら……」
だんだんと深みにはまってきたキョウ。

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保健室に相談しに来ました。2話以来。

ミズサワ「『胡蝶の夢』の話、知ってる?」
キョウ「え?」
ミズサワ「実は誰にだってあるのよ。今の自分は本当の自分じゃない、って。特に、あなたくらいの歳にはね」

物語の中で『胡蝶の夢』の話をする、というのが急にメタフィクションみが出てくるんですよね。
ここまでずっと「こちらの世界」「あちらの世界」どっちが現実? 生徒会長はどっちが本物? みたいな話はやって来たんですけれども、それでも「私たちが知っている話」が出てくるとムム、となりますよね。

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キョウの学習相談記録。
4月18日 無断欠席
6月13日 校内に存在しない……
と読めます。2話ですね。
6月20日 先週に引き続き 同様の……

相談しに行ったのは2話が初めてではなかったんですね。
特記事項には「優秀」と書かれているのが読めます。

ミズサワ「例えば、本当はどこかの大金持ちの子供なんだ、とか」
キョウ「いや、そういうんじゃねぇんだけど……」

わざとちょっと外したことを言ってみるスタイル。

ミズサワ「誰だって、自分のことを特別な存在だと思いたいのよ。世界がせいぜい家族と周辺しかない頃は、自分はいつも特別な存在だった。それが成長するにしたがって、所詮はごく普通のどこにでもいる平凡な人間にすぎないって、嫌でも思い知らされる。それを認めたくない人は空想の世界に逃げ込んで、そっちが現実だと思い込もうとするの」
視聴者(このへん耳が痛いなぁ)
ミズサワ「本当は異世界でロボットに乗って、悪い敵と戦ってるんだ。自分は特別な存在。セレブラントだ。なんてね」
キョウ「えっ……先生、それ……」
ミズサワ「蝶になった夢を見た荘周は、目覚めたとき、今の自分は蝶が見ている夢ではないかと思う。私ね、どっちでもいいんじゃないかって思うのよ。自分の好きなほうで」
キョウ「好きなほう、か……」
ミズサワ「ただし。どちらかが現実なら、もう一方は必ず虚構なのよ」

ここのオミズのセリフ、「胡蝶の夢」はどの部分か。本文中から抜き出しなさい。ってテストに出そう。
BGMと演出が不穏なのと、「セレブラント」の単語が出てきたインパクトで意識が持っていかれますね。
関わりのないはずのオミズがこの単語を持ち出した理由は14話で……。
私の初見時は、まぁ、時計も戻ったりするしこういうこともあるんじゃないですかね。という感じで見ちゃってました。

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トミガイ「あるいはどっちも幻だったり。……なんてね」
トミガイ「この歳になると、そんなことを考えたりするもんだよ。ふと僕は本当に生きてるんだろうか、とかね。だからソゴル君の話はいつも面白い」

この子もなかなかぶっこんで来る。


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答えが見えなくてイライラするキョウ。不正確な射撃で無駄弾を消費。
そしてQL不足になれば、拳で殴るの繰り返し……。自暴自棄になっています。

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1話以来の母親の書き置き。
キョウ「また今日もか。……っ! 『また』って、いつから……?」

母親がいつも不在なこと、自分が一人で生活をしていることに違和感を覚えるキョウ。


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ミナト「以上で、生徒会臨時集会を終わります」
シマ「……zzz」

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シマ「……えっ、なに、おわった、の? ミナトくん?」
生徒会メンバー「ははは」

この顔である。
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シマ「では、残りの議題に移ろう(キリッ」
ミナト「まずは、ソゴル・キョウの回復状況についてですね」

いいのかミナトくん!! 生徒会長ばっかり面白キャラになってるぞ!! 君も早く意外な一面を見せよう!!
彼女の意外な一面はだいぶ先で見られます(涙)。しばらくは真面目ちゃんだ。

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イリエ「これは、ソゴル・キョウの、ここ数週間におけるメンタリズムのデータです。過去のバージョンと照合したときの各パラメータ一致率は、50~85%以上にアップしています」
セレブアイコン、映像投影もできる。便利。でもちょっと面白い。
この人は初登場ですね。生徒会兼セレブラントの人です。

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シマ「心の回復も順調というわけだ」
クロシオ「でも、このまま元に戻るのも危険なんだよな。彼の場合」

この人も初登場。イリエと同じく生徒会兼セレブラントの人です。

フォセッタ「司令。敵の反応がありました」
シマ「すぐ行く」

セレブラントの生徒会メンバーが忘れ物を取りに戻るともぬけの殻。怖かっただろうなぁ。
ここ、シマが生徒会室でセレブアイコンを光らせていることから、転送の手順としてはおそらく水に入る必要はないんでしょうね。

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オケアノスに近付いた敵はウルヴォーフル一機。おなじみの雑魚敵になってきましたね。
ウルヴォーフルの本隊は舞浜サーバー付近にいる可能性があり、シベリア付近にいた味方船【ドヴァールカー】に援軍を頼むかも? という話をしています。

さて、新用語です。
【ステルス偽装】はその名の通り、見えないように偽装すること。ON/OFFができるようです。
【ペルシダーモード】は敵の探索電波を吸収してレーダーに映らないようにする機能です。ガルダにも隠密機能として搭載されています。
名前の由来はE・R・バローズの「地底世界シリーズ」です。
【ドヴァールカー】はオケアノスと同級の戦艦です。インド神話のクリシュナを奉っている聖地の名前が由来と思われます。
【オケアノス】ギリシャ神話の海神です。そういえば書いてなかった。

つまり、オケアノスは敵に見つかっているはずがない! というのがリチェルカの言い分です。
2話ではガルダがウルヴォーフルにペルシダーモードを無効化されていたので、本当か? という感じですね。



クラシゲ「つまり量子力学的に考えると、物質のある瞬間の状態は全て、素粒子スピンの相反(?)として記述可能。例えば、今ひとつの閉じた(けい)があると仮定したとき、その形の全ては、密度行列として記述可能であり、その量子状態は、演算可能ということなのだ」

この難しそうな授業は一体……!?

キョウ「一体、いつから……つうか、なんで疑問に思わなかったんだ?」
キョウは違和感の正体を考えていて授業に集中できていません。

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黒板細かっ!!
今回の授業は量子力学のようです。
シュレディンガー方程式 i\frac{h}{2π}\cdot\frac{∂ψ}{∂t}=Hψ や、波動関数と思われる図があります。文字は細かくて読めませんでした……。
高1範囲とは思えませんが……?

クラシゲ「ここで、一人の人間を構成する物質をデータに記述していったとしよう。肉体を構成する細胞、分子、原子。ここで、一つの問題が起こる。すなわち、『意識』だ」
キョウ「なにか思い出してきたような……」
クラシゲ「えー、量子力学では、観測者がいて初めて波速の収縮が起きると教えてくれるが、一人の人間の意識を観測する者は、本人以外いない。ゆえに、意識は外部からは常に量子状態としてしか把握しがたく、それをそのままデータとして外部の者が取り出すことは不可能なのだ」
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クラシゲ「しかし、ここで量子力学のもう一つの不思議な性格がある。すなわち、粒子と粒子の絡み合いという現象を利用すれば、離れた場所へその量子状態をそっくりそのまま移動させることが可能となる。ただしこの場合、コピーではなくあくまで移動。つまり、元のデータは消えてなくなる」
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キョウ「どちらかが現実なら、どちらかが虚構」
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クラシゲ「この量子テレポートを可能にした粒子の絡み合いのことを、エンタングルと呼ぶ」
キョウ「!? エンタングル!?」

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セレブアイコンが光ります。
キョウ「う、ぐああああ!!」
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クラシゲ「ん、どうした? ソゴル」
さっきまで量子力学だったはずの授業は、生物の授業に……。黒板も見やすい。
オミズの『胡蝶の夢』の話に「セレブラント」が出てきた現象を思い出しますね。

クドクド説明されてもよく分かりません!!
(よく分からないということが)分かります。

ゼーガペイン」での出撃の掛け声は「エンタングル」。
格納庫から戦闘の目標地点へ瞬間移動する際には、量子テレポートが使われています。
出撃したら格納庫にはゼーガペインは残りません。これが「コピーではなく移動」ということです。
セレブアイコンで自分自身の身体を別の場所に転送するのも、同じ理屈というわけです。

分かったかな!?
なんとな~く量子力学のお話なんだな~~ってふわふわ理解で大丈夫だと思います。



Bパート。
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学校の廊下で、キョウをシズノが連れて行こうとしますが、キョウは混乱中。
セレブアイコンは明滅して消え、「あちらの世界」に行くことができませんでした。
やっぱり水に飛び込まないといけないのかも。
もちろん冗談ですが、彼には悩みを解決するために泳ぐというルーティーンがあるのであながち間違いでもない気がします。


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ウルヴォーフルの本隊が舞浜サーバー付近にいると予測してガルダが偵察に出ましたが、見つけられず。
QL補給に戻った途端、海の中に隠れていた本隊が次々と現れます。
シマ「待ち伏せか!」
ミナト「最初に発見したウルヴォーフルは、私たちをおびき出すための罠だったんだわ!」
シマ「キョウを呼び出せ! アルティール緊急出撃だ!」
リチェルカ「ソゴル・キョウ、オフライン。コンタクトがとれません」
司令室「……!!」

【オフライン】はセレブアイコンが使えず、「こちらの世界」と「あちらの世界」の行き来ができず、連絡も取れない状態を指すようです。

キョウ「仕方ねーよな。行けなくなっちまったんだから。ま、向こうは向こうで頑張ってくれってこった」
前回自力で行けるようになったと思ったらこれ。モチベーションも下がるというものです。

それはそれとして、オケアノスは大ピンチなのですが……
ミナト「揺り戻し?」
レムレス「ええ。舞浜とこちら、二つの世界を急に行き来するようになったことに対する、脳の適応不良と言ってもいいでしょう」
シマ「いつ元に戻る?」
レムレス「分かりません……もう、戻らない可能性もあります」
ミナト「そんな……!」

急な環境の変化に心を閉ざしてしまったとも言えそうなシーンですね。つらい。



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雷雨の降る舞浜。
キョウ「俺、今まで黙ってたけど、お前のこと……」
カミナギ「待って、私たちまだ」
キョウ「俺はお前のことが好きだ! 例え世界が滅んでも、この愛は永遠に……」

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セリフとは裏腹に真顔の二人。
台本の読み合わせ中でした。これもまた良きかな。

聖地の入船児童公園にはタコはありませんが、変わった形の滑り台があるみたいです。

「キョウちゃんのバカ」という落書きを見つける二人。
幼稚園の頃の喧嘩の思い出を、お互いに笑いながら「許せ~」と言い合い。
この回は全体的に「キョウが心を開いて謝る回」なんですね。
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かわいいかよ。
キョウ「あれ、こんなこと前にもなかったっけ。ここで台本読んでて落書き見つけて。でも……なんか、違う
キョウもデジャビュを感じる。でも違和感が……?
キョウ「雨。いや、前は雨なんか降ってなかった」
カミナギ「なに言ってんの?」
キョウ「なんだ……この嫌な感じ」

オケアノスは被弾を続け、それとリンクするようにキョウの記憶がよみがえっていきます。
廃墟と化した舞浜。崩れる看板。割れるガラス。

キョウ「カミナギ。俺行くわ」
カミナギ「え?」
キョウ「シズノ先輩と約束したからな。世界を守るって」
カミナギ「ちょっとキョウちゃん!」

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豪雨の中を走り出すキョウ。額には再びセレブアイコンが出現します。

シマ「援軍はまだか?」
レムレス「ドヴァールカーからは、傭兵一機を回すと言っていますが」
ミナト「傭兵……?」

そんな会話をしていると、キョウが無事到着。
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表情が分かりづらい。喜んでるのかな。喜んでることにしちゃいましょう。
シマ「ゼーガペイン・アルティール、出撃だ」

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ゼーガタンクのやっていたQL補給ですが、今回は危険が伴うということでアルティールが担当。
タンクに比べて補給量は少なめですが……
メイイェン「QL充填率、43%」
ルーシェン「十分!」
シズノ「QLチャージ、完了」
キョウ「待たせたな!」
メイイェン「待たせすぎだわ!」

メイイェンもまだ怒っていますね。
キョウ「よっしゃ行くぜ!」

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二機で敵を撃滅。
めでたしめでたしに思えましたが……。

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キョウが廃墟になった舞浜を発見。
見慣れた建物は崩れ、先ほど書き換えた落書きさえ、書き換え前の状態で瓦礫になっているという痛ましい光景です。

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そして学校付近からは、新しい敵。
今までの敵は無人でしたが、今回は有人。しかも外見が人間っぽい……!

シズノ「アビス……!」

この機体は? 彼は一体何者なのか……!? 次回へ続く。


ED~次回予告。今回はシマ。
アビスとシン。幾多のセレブラントを葬ってきた、ガルズオルムの魔戦士。
撤退しろ、キョウ! 戦ってはいけない!
君は、失った記憶を急速に取り戻しつつある。
何が現実で、何が作り物なのか。
何が存在して、何が幻なのか。
世界の真実を、認める時が来たのだ!
次回、ゼーガペイン「幻体」。
消されるな、この想い。

キョウ以外の予告、みんなキョウに語りかける形なのがいいですよね。
次回は、巷で「6話まで見て」と言われている回です。
世界の真実は分かるのか……!?

ゼーガペインゆる解説(4話)

【entanglement04 上海サーバー】

OP。今回は3話と同じ映像です。


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メイイェン「上海……」
メイウー「帰って来たよ、あたしたち」

サブタイトルの「上海サーバー」のチラ見せシーンから。
建物が傾いていたりと、あまり良い状況ではなさそうです。

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キョウ「ったく、訳わかんねぇ。てっきり未来かよその星で傭兵やらされてんのかと思ったけど、つまり、すっげーリアルなバーチャルゲームだったってことだ」
手が消えたことを思い出しながら、今までの戦いについて考えるキョウ。
「バーチャルゲーム」という説明を受けながらも、「現実の戦いである」ということをなんとなく認識していたようです。
そう考えれば、3話で「戦う意味」について考えたりしているのは自然なことですね。
しかし、「現実」だとすると手が消えることの説明がつかない。
そこでしぶしぶ「バーチャルゲームだった」と納得するしかなくなりました。

回想「ミテイルセカイヲ シンジルナ」
キョウ「あっでも、あれって何のことだったんだ……? あっちに行ったら聞いてみるか」

※この部分のネタバレは3話の解説へ。

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迷いながらプールに飛び込もうとすると、着水の瞬間に額に丸い光が現れ、オケアノスの上空に放り出されます。
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キョウ「ありえねぇ~~!!」
オケアノスに激突しそうになった瞬間、再び額が光り、ゼーガペインの格納庫へと移動していました。

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キョウ「なんで俺、こっちに来ちまったんだ……?」
フォセッタ「ふふ、キョウさん、まだセレブアイコンの使い方に慣れていないのですね。転送座標がずれてましたよ」
キョウ「アイコン……そっか、おでこの光るやつ。でも、こんなものいつの間に……?」
フォセッタ「それは……」
キョウ「ま、いっか。おかげでこっちに来れたんだし」

まぁよくない!!
1話からある謎の光、セレブアイコンのことがようやく少し分かりましたね。
フォセッタがせっかく説明してくれるところだったのに、遮ってしまうキョウ……。
少し補足すると、ゼーガペインを直接操縦する戦闘に長けている人は「ガンナー」、装備を出すなどの補助に長けている人は「ウィザード」と呼ばれ、アイコンにも「GUNNER」「WIZARD」と表示されます。
ここまでの話では、キョウ、ルーシェンがガンナー。シズノ、メイウー、メイイェンがウィザードです。
AIはおそらくどちらにもなれるんじゃないかな?
詳しい説明は1話の解説へ。(少し内容を修正しました)
ちなみに、キョウのセレブアイコンの一番下の行は、現時点では「Ver.2.0.1」と書かれています。
9話まで見た方ならなんとなく意味が分かるかも……?


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水着のままのキョウを会議室に案内しようとしたり、触られて「きゃー!」と反応したり、お天気の話をしたりとお茶目なフォセッタ。かわいい。


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キョウが前回ゼーガペインを降りたことに関して、オケアノスで会議が開かれています。

ミナトの主張→ キョウが作戦に支障をきたすならば、シズノに責任がある。
シズノの主張→ それを言うなら、シマが戦わせたのが悪い。キョウは戦いたくなかったのに。
シマの主張 → 戦力が足りないので、キョウには戦ってもらわなければならない。パートナーだから上手くやって。

ギスギス。
こんな言われようでは、シズノがイライラするのも仕方ないですね。
流れを整理するためセリフを書き換えているので、元の会話は折り畳みをご覧ください。

シマは突き放すような言い方をしていますが、「望まないことなら誰もがさせられているさ。……僕も。……君も」というセリフに苦悩が滲み出ています。
もうちょっと素直になってもいいのに……!
ミナトの当たりきつくない? って話も見かけますが、気持ちとして「シマを困らせないでほしい」が先行しているんですよね。乙女だなぁ。シマ、マジでもう少し素直になってくれ。女子勢のために。


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ギスギス会議のあとにほっこりさせてくれるフォセッタ。

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キョウが無意識にセレブアイコンを使った話を聞き、ニヤリとするシズノ。
「自らの覚醒が期待できない場合……」というセリフの直後の、覚醒の兆候。
覚醒ってなんなの? って話は、6話までお待ちください。

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「PAIN OF ZEGA」がシミュレーターになっていると聞いたあと、また無意識にセレブアイコンを使って戻ってきてしまったキョウ。
カミナギ家にお邪魔してプレイ。
敵についての情報や、戦う理由はストーリーで分かるのだとか。



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ゼーガタンクで出撃するメイウー&リチェルカ。
ゼーガタンクは光装甲を持たない、つまり戦闘目的の機体ではないので、ウィザードとAIという組み合わせでも出撃できるんですね。

リチェルカ「あれ……転送障害が発生したみたい。ここって、目標から北西2キロリザーブポイントだわ」
通常より転送障害が大きいと言えば……前回のおさらいですね。

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幼いメイウーとメイイェンが写った写真。

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上海サーバーは二人の故郷。今なら回収できるチャンスとシマに交渉します。
破壊されてしまいましたが、いつか修復技術が開発されることに望みをかけて。
ミナト「司令、よろしいのですか?」
シマ「希望は必要だよ。特に、未来を信じて戦うものにはね」


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ゲームでもパンチで突破するキョウにカミナギ「弾除けこそがシューティングの醍醐味なのに」とダメ出し。
ステージ4をクリアするとストーリーが。

ナレーション「閉ざされた未来。かたちの喪失。そして種の超越。
ガルズオルムとの激闘は続く――。
セレブラントたちよ、残されし希望――ホロニックローダーを駆れ!
My thoughts never to be erased!(消されるな、この想い。)
My pain never to be forgotten.(忘れるな、我が痛み。)

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AI「Proceeding to Stage 5. Do you wish to play?(ステージ5に進みますか?)」
キョウ「やっべ、さっぱり訳わかんね」
カミナギ「やらないならやっちゃうよ?」

当初の疑問の「ミテイルセカイヲ シンジルナ」の意味は結局つかめないまま。
その横で敵を正確に撃ち抜いていくカミナギ。かなり上手い。勝手に進めて大丈夫かな?


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かなり大規模なデフテラ領域が発生。
これのせいで、転送障害が発生したんですね。
デフテラ領域の拡大方向には上海サーバーが……。


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ゼーガタンクは戦闘に不向きって言ったばかりじゃないですか!!
それでも上海サーバーを回収するため、メイウーは向かいます。一応武器もついてる。
ルーシェン&メイイェンが搭乗するガルダが駆け付け、盾になります。やっとルーシェンにもかっこいい役回りが。


キョウが疑問について考えていると……
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シズノ「緊急事態よ。来て」
キョウ「ちょちょちょちょ、ちょっと……!」

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キョウ「ありえねぇ~~!!」
道端の水たまりから転送。シズノ、大変な時でも形式にこだわるタイプ。


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デフテラ領域のコア破壊を仰せつかったアルティール。
PAIN OF ZEGAは初級編だけで200ステージあるらしい。クソゲーか!? シミュレータだったら最初に言っておきましょうよ!!
そんなにあるなら、カミナギが少しくらい進めていても大丈夫そうですね。むしろ進めておいてくれ。

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道中の敵を倒しながら進むキョウ。
心なしか射撃精度は上がっている気がしますが、15分間戦えるはずだったQLは、デフテラ領域のコア到達する頃にはほとんどなくなってしまいます。
カミナギ「弾除けこそがシューティングの醍醐味なのに……」

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武器を使わずに拳でコアを殴りますが、破壊できません。
「ゲームでは通用したのに」というセリフに、シズノは悲しそうな目。

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メイウーたちがなんとか救出した上海サーバーも、デフテラ領域に飲み込まれてしまいます。
コアはルーシェンが破壊しましたが……。


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メイイェン「お姉ちゃん……ううっ、ぐすっ……」
メイウー「……」
キョウ「悔しいのはわかるぜ。だけどさ、俺たちはできる限りのことは全部やったんだ」
姉妹「……!」
キョウ「今回は失敗したけどさ。この悔しさをバネにして、次のゲーム、絶対にリベンジしてやろうぜ!」

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キョウを殴り、無言で立ち去るルーシェン。
シズノ「……ちょっと、来て」
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シズノ「これがゲームに見える? 作り物の世界に。……これは現実よ。全てね……
キョウ「えっ……」

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ED。


待って。待って……。
つらすぎる。この脚本、人の心がないのか?
主人公が失敗する話は必要かもしれない。でもそこまで(被害的な意味で)しなくてよくないですか?
「これはゲームだ」と説明したシズノのやりきれなさ。
「ゲームだ」と説明されたから、違和感がありながらも「ゲームとして」元気付けようとしたキョウ。
メッセージなど不可解な点が残りながらも「これは現実だ」と教えられたキョウ。
上海サーバーって希望じゃなかったんですか? なあ、シマ司令。救出まではうまくいったのに……。
♪時が戻ったら…… の歌詞が本当によく効く。

次回予告はシズノ。

様々な疑問が君を惑わせる。
君は、君を取り巻く矛盾に気付きつつある。
過酷な戦闘と平和な日常。
二つの世界は胡蝶の夢
どちらかが現実なら、もう一方は必ず虚構なのよ。
出撃して、キョウ!
例え戦いの向こうに、残酷な真実を見ることになろうとも。
次回、ゼーガペインデジャビュ」。
消されるな、この想い。

ゼーガペインゆる解説(3話)

【entanglement 03 デフテラ領域】

OP。
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この回から、オケアノスの主要メンバーとガルダ・フリスベルグ(黄色の機体)のカットが追加。
フリスベルクの名前の由来は、北欧神話の鷲の巨人です。
他作品だと、フレームアームズのフレズヴェルクなどが同じ由来ですね。



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母親「早く起きなさいよ、キョウ」
キョウ「ふぁ~い」

母親は声だけで姿はありません。
TVでは、環境汚染地域が拡大、国連が環境保全のための特別チームを編成というニュースが流れています。

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納豆を250回かき混ぜてから食べるシズノ先輩。
謎めいている彼女の和む(?)シーン。

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カミナギ家。こちらも母親に起こされていますが声のみ。
リョーコと弟のコウジが一緒です。

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ちらっと映るI.A.L社。だいぶ後で出てくるので覚えておかなくてもOK。

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髪を整えながら、「シズノとキスをした」というキョウの言葉を気にしているカミナギ
ここでも「鏡」が効果的に使われています。

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1話で出てきた、「セレブラム」と書かれた封筒にはゲーム「PAIN OF ZEGA」が。

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電車が走っていく鉄橋。

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ナレーション「突然、目の前の世界が崩れ去っても――
突如飛来した謎の生命体、ガルズオルム。
環境改変実験による、世界の変容。
残された人々は、レジスタンス組織「セレブラム」を結成した。
これは、40年後本当に起こること――
世界の未来へ、ようこそ。」

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ネット対戦機能のある有名なゲーム。
位置情報を使っているのか、「ここだと舞浜サーバーの所属になる」とトミガイが教えてくれます。
それにしても、学校の講堂っぽい場所でゲームは結構楽しそうかもしれない。


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デフテラ領域を見ながら作戦会議中のオケアノスメンバー。
以前にも同じ場所にデフテラ領域が作られ、シズノとキョウはそこで一度戦ったことがあるといいます。


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カワグチ「んだぁ? 本日は練習もお休みか?」

水泳部PRビデオは好評だったものの、入部希望者は0。
本日は、ってことはこの三人組は毎日冷やかしに来ているんですね。かわいいね。

カワグチ「いつもそうなんだよ、あいつは。一人で先走って空回りばっか」
ハヤセ「フッ……」(心配してるじゃん、ウケる)
カワグチ「……んだよ」(しっ、心配なんかしてないんだからねっ!)
ハヤセ「別に?」
回想カワグチ「いけーっ!キョウ!!」
カワグチ「あんなのと調子合せられるのは、俺たちだけだからな」

これ既にだいぶデレてるよね?
You早く仲直りしちゃいなYo。


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家にゲーム機がないのでカミナギ家にお邪魔するキョウ。

コウジ「もう、せっかくデフテラ領域発見したのに」
キョウ「デフテラ領域?」
コウジ「ガルズオルムが作っている環境実験空間。最初に説明したでしょ?」
キョウ「そうだっけ?」
コウジ「これが地球を覆い尽くしちゃったら、人類の負けなんだよ」
コウジ「でもキョウちゃん、初めてなのにデフテラ領域見つけるとこまで来るなんて、結構やるじゃん」

デフテラ領域が何なのかをざっくり説明してくれるコウジ。

キョウ(そういや、戦う理由なんて考えてなかったな。俺、何で今まで疑問に思わなかったんだ? いきなり馴染んでる、俺って……)
ここでちゃんと疑問に思えるのって、メガネとコントローラーを使って遊ぶ「PAIN OF ZEGA」と、今までの「最新式バーチャルゲーム」の戦いがまるっきり別物という認識があるからだと思うんですが、実際は……?

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舞浜商店街を歩くミズキとカミナギ。背景には結構人がいるっぽいです。

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シズノとカミナギ、ミズキの初日常会話。

カミナギ「どうも。水泳部のビデオ、ありがとうございました」
シズノ「こちらこそ、綺麗に撮ってもらってありがとう」
ミズキ「あの! ミサキ先輩ってソゴル君とキスしたって本当ですか?」
カミナギ「こらミズキ失礼じゃない! いきなりそんな……」
ミズキ「なわけないですよねー。あんなのと先輩じゃ釣り合わないもん」
シズノ「気持ち良かった」
カミナギ「へっ!?」

視聴者「へっ!?」
シズノ「楽しかったわ、撮影。あんなふうにして撮るのね」
カミナギ「あっ、ええ!」

カミナギ・視聴者(なんだ、そっちか……)

今までのえっちなお姉さんムーブがあるので余計にドキっとするセリフでしたね。いいミスリード
ここから将来の夢や進学の話になっていきますが、シズノは悲しそうに目を伏せてしまいます。

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シズノ「世界には、今とここしかないの」
シズノ視点では全く人のいない商店街。1~2話キョウ視点を思い出します。


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ステージをクリアしたキョウ。誰かからの隠しメッセージを見つけます。
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怖い!!
キョウとシズノを知っている何者か、というだけでもう怖い。
タイミングを見計らったようにシズノから「すぐ来てほしいの」というメールが届く。キョウは……。
キョウ「……もう関わっちまってんだよ。とびきり濃厚にな……」


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この映像がいい大賞オブ3話! のシーン!! です!!
夕焼けに染まる川を泳ぐキョウと、それを見つめるシズノ。
キョウ(セレブラントとかデフテラとか、ガルズオルムがどうしたこうしたとか、ミサキシズノに関わるなとか、いっぺんに色んな事が起きて、頭爆発しそうだぜ!)

視聴者(僕たちもそう思います)
序盤のキョウは視聴者の代弁者でもあるので、分からない状況に置かれているのはちょっとかわいそうではありますね。
シズノに気付いて泳ぎを止めるキョウ。
シズノ「とりあえず一面はクリアしたようだから、不安はあるけど行ってもらうわ」
キョウ「何でも知ってんだな。さっきの隠しメッセージのことも知ってんのか?」
シズノ「なんのこと?」
キョウ「さあな」

キョウ「また行くんだろ? あっちへ」
シズノ「ええ」
風に揺れる草花。輝く水面。
キョウ「なんで俺なんだ?」
シズノ「だって、あなたがセレブラントだから。私たちと同じ」
キョウ「セレブラント、ね……。ま、いいや」
シズノに向かって泳ぎ、距離を詰めるキョウ。
キョウ「シズノ先輩も来いよ」
シズノ「時間がないの。そうさせてもらうわ」

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二人の額には丸い光。
走る電車。最初のほうで見た構図だ!
シズノが飛び込み水柱があがる。
キョウは少し苦しそうな表情で水底へ……。

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これえっちなシーンじゃないですか? えっちなシーンだろ。
「なぜ?」と聞いて「あなたがセレブラントだから」と答えられて、初見で思うことは「また分からない用語が出てきた……」なんですよね。
このシーンでの「セレブラント」には、単に「戦力」というだけでなく、「私たちと同じ」にかかる意味が込められていそうだ、ということは何となく感じられるのではないでしょうか?
セレブラント」ってなんだかよく分からないけど、大切な言葉っぽそう! という感じで心の片隅に留めておきましょう。

ちなみに電車は、環境・境遇の変化だとか、迷い・戸惑いの演出でよく出てくるとされています。
ここでは橋の下で音を聞くだけなので、走り去っているのか、こちらに来ているのかは分かりません。
一体今起きていることが何なのか、これからどんな変化が待っているのか、どんな未来に繋がっているのか分からない。3話はそんなエピソードです。



エンタングル!!
ここから戦闘パートです。
デフテラ領域は通常より転送障害が大きく、また光装甲を持つもの、つまりゼーガペインでないと入れないという情報。
覆い尽くされると人類の負けだったりと、ヤバそうな感じです。


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1話からともに戦闘していたものの、キョウから顔を見るのは初めてなルーシェン&メイウー。

キョウ’(ゲームでやったからじゃねぇ。身体が覚えてる!)
「同じ場所で戦うことで記憶が呼び覚まされるかも」と話していた狙い通り、キョウには記憶があるようです。

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デフテラ領域のシールドを突破。
装甲に被弾があり、再構築するため逃げようとしますが敵に捕まります。
再構築が終わり、なんとか振り払うとガルダがピンチ。
窮地をまたもや救います。序盤はこういう役回りが多いルーシェン。
ルーシェン「アルティールか!」
メイウー「ちょっと、あたしたちを巻き込む気!?」
キョウ「礼くらい言えよ」
ルーシェン「フッ……」

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めっちゃ後方彼氏面するじゃないですかこの人。後方じゃないけど。
ルーシェン「コアの座標を特定した。アルティール、俺に続け」
キョウ「んだよ」

なかなか本人にはデレを見せてくれないルーシェン氏。


ミナト「それにしても、よくお認めになりましたね。ソゴル・キョウの出撃を」
シマ「我々の任務は単純だよ。デフテラ領域を発見し、これをたたく。そしてもう一つ」
ミナト「生存者をサルベージする」
シマ「仲間をロストする可能性を心配している余裕は、僕にもないんだよ……ミナト」

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シマが厳しい顔つきなのと、ミナトが「そんな……」的な目線をしているのとで、普段は冷酷な人ではないことがなんとなく察せますが、それはそれとして視聴者にはこういう部分ばかりが見えているので「鬼な二人」に見えがちなんですよね。もっと生徒会で和気あいあいとしてるほうが向いてると思う。
つまりは戦力が足りなくて相当ヤバい!! ってことらしいです。


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シズノ「盾になってくれてる……」
キョウ「アイツ……」

ルーシェンの分かりにくいデレを察知するシズノ&キョウ。
ルーシェン「こっちはもう持たない。退避する瞬間、コアを撃て! キョウ!」
キョウ「任せろ!」
回想カワグチ「いけーっ!キョウ!!」
キョウ「はっ……!」(これってバトンタッチと同じだ……!)

ここなんで回想が入ったのか若干分かりにくいですが、ガルダが退いて自分が撃つ、という場面に、泳いできたカワグチのバトンを引き継いで自分が出る、という場面が重なったのかなと解釈しています。
カワグチ達と同じ時期に、同じことを思い出してるのはエモいですね。



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無事にデフテラ領域は消滅。ゲームで隠しメッセージのあったロッカーを見つけますが……。

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瓦礫が崩れ、アルティールの後ろにはメッセージが。
ロッカーに伸ばした手は、消えてしまう。
キョウ「ありえねぇ……シズノ先輩、これって……」
シズノ「……」


ED~次回予告。ルーシェンによる予告は今回が初めて。
上海サーバーの回収に向かったメイウーが、拡大中のデフテラ領域を発見した。
このままでは、サーバーもゼーガタンクも、デフテラ領域に飲み込まれ消滅してしまう。
急げ、ソゴル・キョウ! お前がゲームだと思っているこの戦いは、俺たちにとっては、かけがえのないものを救う戦いなのだ。
次回、ゼーガペイン「上海サーバー」。
消されるな、この想い。

ゼーガペインゆる解説(2話)

分からない作品って色々な方向性があって、
「世界観が分からない」
「主人公の置かれている状況が分からない」
「用語が分からない」
といったことが主に足を引っ張ってしまうと思うのですが、
もっと大雑把に言うと「どうやって楽しめばいいのか分からない」ってことだと思うんですよね。
どうやって見るのが正解なの? どこに注意したら面白いの? という。

ゼーガペインはロボットアニメと銘打ちながら、特に作品前半では戦闘シーンがサクサクと終わってしまったり、
音楽は、OP・ED・BGMともに熱血やサイバー感よりは儚げな印象だったり。

どうやって楽しめばいいのか……という話ですが、前半は人間関係や、キャラが何を考えているのかに着目するのがいいんじゃないかと思っています。
知らない用語やSF要素ばかりでそれどころではない! という方もいらっしゃると思うので、できるだけそちらのフォローもできたらいいなと思っています。
それでは本題へ。



【entanglement 02 セレブラム】

OP。
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カミナギ、自転車、夕陽に舞うアルティールが初お披露目です。
OPの最後の海と空が映るところ、カメラワークが急なんですよね……。
CG技術が発展途上だった頃の作品なのでこういったところは目を瞑っていただければと思います。今の技術でリメイクしてほしいなぁ……。


シズノ「信じてるわ、キョウ。また会いましょう……」
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キョウ「なんで……あり得ねえ」
1話のプールの続きから。
シズノはまた姿を消してしまいます。

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トミガイ「本日も成果なし。謎の美少女はいずこに……」
カミナギ「2年にも3年にもそんな転校生いないって言うし……」
カミナギ「これだけ捜していないんだもん。やっぱりキョウちゃんの夢?」
キョウ「夢なんかじゃねーよ。お前だって見たろ? 俺のうちが、ピカっと光って……」

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さっきまで正常に動いていた時計の針が痙攣したようになる。
カミナギ「何度も言ってるじゃん。知らないよ?

えっ?
光に気付いたのはカミナギだったのに……?

キョウ「聞きてぇことは山ほどある。消えちまったのが一番、意味分かんねぇ!」
キョウが視聴者の気持ちを代弁してくれてよかった。
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痙攣を続けていた時計の針が……戻った。
怖い。やっぱりホラーかもしれない。
シズノと再会できたのに、周りはやっぱり知らないと言う。
一歩進んで一歩下がる、前に進めていない感じ。時計とリンクしていますね。


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ソゴル・キョウ、絵が下手。


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再び時計が9時5分頃から戻る。
カミナギとトミガイが消えた。

これもキョウの見ている夢なのだろうか? それとも……
1話シマ「しばらくは続きそうだね。不安定な状態が……」


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クラゲ。2話は化学の試験でした。
早めに提出された試験は「優秀」だったそうで、キョウの隠れ高スペックさがうかがえます。


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ミズサワ「まだ、いもしない女の子を探しているんだって?」
ミズサワ「どうしちゃったのー。ひょっとしてあれかな。見せたいの? 水泳部復興のために頑張ってるとこ」
キョウ「んなんじゃねーよ」
ミズサワ「じゃあ、なに?」
キョウ「……」

人違いで声をかけてしまうほど張りつめているキョウ。保健室で相談しています。
悩みを言わずとも、「頑張りすぎている」ことは伝わっているようです。さすが保健室の先生。
時計の針が戻る。


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ディータ「偵察中のルーシェンから送られてきた映像です。未だ、新たなデフテラ領域発見には至ってません」
ミナト「コアは、まだデフテラ化していないってこと?」
シマ「ゼーガタンクは?」
ディータ「カラドリウスは現在、ゼーガペインガルダ後方3000の地点です」
シマ「ゼーガタンクからQLチャージ。探査時間を延長する」
フォセッタ「了解」

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フォセッタ「ゼーガペインガルダへ。500QL、送ります」
メイイェン「よろしく」

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メイイェン「QLチャージ、完了」
ルーシェン「探査を続行する」
リチェルカ「ゼーガタンク、帰還します。頑張ってくださいね」

……
人間関係や、キャラが何を考えているのかに着目するのがいいんじゃないかと思っています。
待て待て待て待て。
知らない用語やSF要素ばかりでそれどころではない!!
何をしているのか、順番に説明します。

***
まず、機体です。
この作品で登場するロボット兵器は【ホロニックローダー】と呼ばれています。
1話でも少し説明がありましたが、ゼーガペイン
【光装甲】(ホロニックアーマー)
を纏っています。
だから透明で輝いているというわけです。
ホロニックローダーにはAIも乗ることができますが、この作品のAIの性能は人間のパイロットには劣るとされています。

ここでは出てきませんでしたが、1話でキョウとシズノが乗っていた緑色のがゼーガペイン・アルティール】
名前の由来はわし座のアルタイル、彦星です。

紫色のがゼーガペインガルダ。今回の搭乗者はルーシェンとメイイェン。
アルティールと同じく戦闘も行えますが、隠密の機能(5話で詳しく)やデータ処理能力に優れています。
今回は機体性能を活かして、偵察任務を行っています。
名前の由来はインド神話の神鳥。人々に恐れられている蛇や竜を退治してくれることで崇められています。

青くて小さいのが【ゼーガタンク】。別名ゼーガペインカラドリウス通称と別名を同時に呼ぶな! 混乱しちゃう!!
1話でルーシェンとメイウーが乗っていたのもこの機体です。色が黄色だったので、何機かあるのかな。
今回の搭乗者はAIのリチェルカとフォセッタ。普段発進時に聞くオペレーターの声は大体この2人です。
補助で使われることが多い小型の機体です。QLを多く積載できますが、光装甲(ホロニックアーマー)がありません。
今回はガルダへQLを補給していました。QLについては後述。
カラドリウスローマ神話の神鳥。人の病を吸い取ると言われています。

【QL】は、ホロニックローダーが活動するためのエネルギーです。
Quantum Loaded Energyの略で、量子のエネルギーなんだそうです。
移動やシステムの他にも、攻撃、防御、飛行などあらゆる面で使われています。
圧縮して他のホロニックローダーに受け渡すこともできます。

【デフテラ領域】【デフテラ化】も大事なキーワードですが、詳しくは3話で。
***


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レムレス「やはり、セレブラントの不足は深刻な問題です。せめて彼が復帰してくれたら……」
ミナト「シズノの考えを支持するの!? 彼女が干渉した影響で、舞浜サーバーのシステム環境が乱れているのよ!」
シマ「イェルの移動許可は、一時凍結する。つまり、新たに幻体を回収するほうが、話は早いということだ」
シマ「散会する」

***
セレブラントは、ざっくり言うと戦力になる人のことです。

【イェル】【ミサキ・シズノ】のことです。
「通称」と「別名」での呼び分けがここでも。

【幻体】についてもこの後の話で詳しく。


ここで大きく映っているAIのレムレスは艦長です。
「舞浜サーバー」。1話でも「東京サーバー」が出てきましたが、一体なんなんでしょう。
1話シズノ「環境が整備されてから会うつもりだったんだけど……」
***

こういったパート、初見では「雰囲気で見ていればいい」とは思いつつも、機体の見た目と呼び名が一致しないとだいぶ置いてけぼりにされた感じになってしまいますね。
私も初見は聞き慣れない単語が多く、「????」なシーンでした。



ミズサワ「とにかく、悩み事があったらいつでも来なさい」
キョウ「へーい。あざーっす」

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時間が戻り、目の前のミズサワが消える。


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どんよりと曇った心を晴らすように、プールに来たキョウ。


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泳ぎ切ると、チンピラ三人組が待ち構えていました。


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バレーボールを持っているミズキ。ユニフォームまである。


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カワグチにタイマン(※一対一)を申し込まれるキョウ。しかし、一方的に殴られます。
ミズキ「なに、殴られてんの」
カミナギ「中坊の時からの因縁」
カワグチ「……行こうぜ」

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カワグチ「わざと殴られやがって」
ウシオ「泳ぎ以外にマジになる気はねぇってか」
ハヤセ「確かに、いいタイム出してたな……」

カワグチとつるんでいながらも、キョウをよく見ているハヤセ。
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ミズキ「『わざと?』」
トミガイ「ソゴルくんのせいで、チームがバラバラになっちゃったんだ」
ミズキ「え?」
カミナギ「メドレーチーム。……全部受け止めちゃうから、辛くなるのに

キョウたちは水泳のメドレーチームだったんですね。
「キョウがしたこと」の噂はトミガイも知っていました。

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キョウ「訳分かんねぇ。どこにいるんだ、ミサキ・シズノ!」
シズノ「……! 開いた……」

キョウの額に丸い光が現れ、応答するようにシズノの額にも現れます。


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探査中のガルダが接敵。
ガルダの隠密がウルヴォーフル(敵メカ)によって攪乱、無力化されています。

1話でのゼーガタンクの際も、QLが不足していて敵に対応できなかったルーシェン(アルティールに助けられました)。
ここでも敵に発見され、「また繰り返しか……イラつかせてくれる」と感情を露わにしています。
メイイェンは何かを気にしているようで、反応が一瞬遅れています。


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天井が高く、高低差のあるオケアノス司令室。この時期の作品に多い造りですね。
ルーシェン「シズノはそこにいるのか?」
シズノ「ええ」
ルーシェン「このままでは埒が明かない」
シズノ「賭けてみる?」
ルーシェン「そうだな……」

シズノ、1話でもキョウのことを「賭け」と言っています。彼女にとっては信頼できるということでしょう。


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キョウ「前に……前に進みてぇんだよ俺は!」
一心不乱に泳ぐキョウに、進まない時計が重なる。2話の作劇が上手いポイント!!
「バグっぽい」「なんかおかしい」ことを表すだけの演出なら、時計の針は急に先に進んだっていい。実際にはそういうこともあったかもしれませんが、ここでは描かれていません。
前に進めない、だけど進みたい。そのために、何度も時間が戻ってしまう場面を入れて印象付けていたんですね。
♪時が戻ったら 時が戻ったら 時が戻ったら……(前回もやったな)(2話で初めて流れます)



主に用語解説のせいで既にたくさん書いてしまいましたが、ここからBパートです。
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シャワーシーンで急に現れるアルティールとシズノ。
なんでびっくり演出なんだ。なんで裸なんだ。裸は校則違反よ!
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シズノ「約束したでしょ。世界を救ってくれる、って。PRビデオ、出る代わりに」
キョウ、目線が低い。


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タルボ「セレブラントモードにシフト。デュプリケーション、チェック開始」
リチェルカ「データ回避(?)。CHIP喪失率0.6%」
フォセッタ「左わき腹、および顔面にドライダメージ。自己修復可能な値です」

声を聞き分けるのが苦手なのでセリフの担当が正確に分からず。間違っていたらごめんなさい。
物理的なダメージをドライダメージと呼びます。カワグチに殴られた時の傷ですね。

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初めてのパイロットスーツ。前回は部屋着のまま。

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キョウ「ここは……」
シズノ「セレブラムの飛行母艦、オケアノスよ」
キョウ「で、ここがゼーガペインの格納庫ってわけか。へえ、本格的なゲームだなぁ

1話で「ゲーム」と説明されて「ありえねぇ」と反応していたキョウ。
だいぶ順応しています。


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シマ「転送を許可した覚えはないぞ」
シマ&ミナトと、こちら側で初めて遭遇。
シズノ「ルーシェンから支援要請があったわ。セレブラムの仲間として放っておける?」
キョウ「セレブラム……?」
シズノ「チーム名よ。私たちの」

キョウ は 「オケアノス」「セレブラム」 を 覚えた!
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メイウー「私からもお願いします。このままでは、ルーシェンとメイイェンが戻るに戻れません!」
シマ「……下手な芝居だ」

ミナト「リハビリのつもり? できるの? 彼に」
キョウ「できるもなにも、第1ステージはクリアしてるぜ! 生徒会長!」
シマ「生徒会長ではない。ここではセレブラムの指揮官、オケアノスの司令だ」
キョウ「はぁ? そういうノリかよ」

この「司令」としてのシマの話し方、性格をよく覚えておきましょう。
ミナト「彼は遊びのつもりです! 転送がどれほど危険か、時間内に戻らなければ命にかかわるっていうことを、分かってません!」
シマ「……分かればいいというものでもないが、な……」

ミナトが何やら恐ろしげなことを言っています。
QL残量に気を配らなければいけないのは命にかかわるからなんですね。
キョウ「なにが……危険だって?」
シズノ「転送チャンバーに移動するわ」

強引に話を逸らすシズノ。シマといい、事情を知っているのに不親切な気もしますが……?


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出撃バンク。
レムレス「ゼーガペイン、転送」
シズノ「了解」
キョウエンタングル!!」
シズノ「……!」
キョウ「……だったよな!」

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どや。


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今回は初めからランチャーを使います。でもやはり外し気味。

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アルティールが敵を引き付けたおかげで任務に戻れるガルダ
尚も弾を外し続けるキョウ。
ミナト「また……繰り返すの?」
シマ「……」

確かに1話でも外していましたが、他にもなにかありそうな言い方だ……。


ウルヴォーフルを全て撃破すると、アンヴァールが接近。
シズノ「ランチャーに回せるQLが残り少ないわ」
キョウ「問題ねぇ!」
アンヴァールを引き付けたまま長距離を移動。
シズノ「どうしようって言うの?」
キョウ「喧嘩はサシ(※一対一)でやるもんだ」

相手は3機。プールでの喧嘩との対比になっています。
シズノ「ふざけないで!」
キョウ「マジさ。こっからは!」

今まではマジじゃなかったのかよ!!
「遊び感覚」であることが現れているシーンです。
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眉間に意識を集中。呑み込みが早い。


アンヴァールを1機ずつ撃破していきますが、最後の1機で弾が撃てなくなります。
キョウ「弾切れ!? 刀! いや……」
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光子翼(ゼーガペインが飛行するための翼)、武器までもが消え、アルティールは地面に半ば墜落の形で着地。
そこでキョウは……
キョウ「めんどくせえええええ!!!!」
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コアを直接殴って撃破。

ガルダは探査目標のデフテラ領域を発見。規模を計算して離脱します。


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キョウ「キス、したよな……。なんで……?」
シズノ「私と君は、そういう関係でしょう……?」

そうだったんだ!!

ルーシェン「今の彼は使えますよ。囮くらいには」
シマ「ふっ……」

それって褒めてるの!?
シマの表情にはなんとなく安心の色が見えます。



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PRビデオの撮影。
綺麗に飛び込んでみせたシズノに歓声が上がります。
しかし、誰も知らないはずの彼女は有名人。
シズノは「3年生」「一週間前に転校してきた」「美人なので一躍有名人」ということになっていました。
キョウはおかしな様子を指摘しようとしますが……
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シマ「コスモロジカル・コンスタント、安定したようだな」
ミナト「はい。システムにも異常ありません」

よく分からないことを話している二人を発見。
キョウはこの二人に大事な用事がありました。
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キョウ「生徒会長、廃部は撤回してくれよな。部員、集まりそうだからさ」
シマ「あ、ああ。集まったらねっ。検討するよ。ハハハハ……」

急に笑顔。声が高い。これが生徒会長シマだ。
「……下手な芝居だ」って言ってたけどお前も下手なのかよ!!
キョウ「……どういうノリだよ。」

コスモロジカル・コンスタントが何なのかははっきりと説明されませんが、元ネタはアインシュタインの宇宙定数みたいです。
「宇宙定数」は調べても1ミリくらいしか分かりませんでした。
コスモロジー」には「世界観」という意味があるそうです。
本来の意味での世界観は「人生観」に近いものですが、「舞台設定」みたいな意味で考えるとなんとなく掴めそうな気がします。


ウシオ「始まったのか。水泳部再興ってやつが」
ハヤセ「始まったのかねぇ」
カワグチ「……フンッ」

カミナギ「ミサキ先輩、笑顔ひとつくださーい」
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シズノは微笑みますが、その視線の先は……
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シズノ(……そう、始まったのよ……)
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シズノがカメラを見ていないことに気付くカミナギ
カミナギ「先輩。こっち」
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カメラにも笑ってくれてよかった……


シズノ、キョウは晴れやかな空を見上げて……
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キョウ(やっと、動いてくれたぜ)
動き始めた時計が重なる。
スポットライトが当たっているのはキョウとシズノですが、後ろにトミガイとカミナギもいます。



ED初お披露目。
OPの映像がよく変わるという話はしましたが、実はこの作品、EDもそうなんです。
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今回特徴的なのは水たまりに映るシズノ。
街が川の水に反射する場面もあったり、作中でも「ビルに映ったロボットの姿を見る」など、鏡のような効果が多く使われています。



うっそ、ゼーガペインってタイトルのゲームがあんのかよ!
何で俺初めてなのにサクサクできるんだ?
だから何なんだよ、この隠しメッセージは!
分かんないことだらけで頭爆発しそうだぜ!
けど一番分かんないのは、当たり前のように戦いに馴染んで、それを疑問にも思わなかった俺自身だ。
次回、ゼーガペイン「デフテラ領域」。
消されるな、この想い。

***
やっぱり長くなってしまった……!
頑張っていきましょう。

ゼーガペインゆる解説(1話)

2021年、ゼーガペイン15周年ということで急にYouTubeで無料配信が始まったりと、新規さんにおすすめしやすい環境が整ってきました。
しかしながら、YouTubeのチャットやTwitterでの初見さんの反応は「よく分からない」「難しい……」というものが多い!
この記事では、振り返りと小ネタを挟みつつ特に分かりにくい部分を補足していこうと思います。
後の話で回収される話は折り畳みにしてあるので、ネタバレが気になる方もご安心ください。
※話数を忘れてしまった話についてはx話としてあります。追々直していきます。
※ADPとは放送開始10周年に作られた劇場版です。時系列はTVアニメ版の前日譚にあたります。TV版のカットと新規カットを織り交ぜた再編集作品です。


尚、どういったポイントに注目して見ればいいのかは「むいむい星人の寝言」さんの「はじめてのゼーガペイン」というシリーズが分かりやすいので、こちらもご参照ください。
http://blueeyes.air-nifty.com/muimui/cat22528782/index.html
 


【entanglement 01 エンタングル

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敵(?)に囲まれているロボット。
空には地球が見えるので、別の惑星のどこかのようです。

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オペレーター「幻体CHIP、喪失率危険領域に突入」
オペレーター「転送開始ならびに、データ復元時のウェットダメージは不可避」
危険を伝えるオペレーターの声、モニターには「DANGER」の文字。

男性「ハァ、ハァ、ハァ……」

男性「さよならだ」
女性「え? 何言ってるの? 待って! 私も最後まで……」

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パネルを操作する男性。意図に気付く女性。
女性「キョウ!!」

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二人の手が離れ、キョウと呼ばれた男性は微笑み、女性は消える……


????
まあまあ、1話冒頭で過酷な戦闘シーンが入ったり、最終回の一部が入ったりするのはよくあることです。ロボットアニメの1話、置いてけぼりがち。
それにしても、キョウはなぜ半身が緑色に発光しているの? 女性はどこに? 大爆発したけど大丈夫?
こんなにたくさん疑問があるのに、本編が進むにつれて分からないことはどんどん増えていき、このシーンが回収されるのは9話。冒頭にこんなシーンがあったことも忘れてしまいそうです。


伏線は丁寧に張り巡らされているのですが、それだけに覚えていないと点と点が繋がる面白さが味わえないというのが惜しいところだと思っています。
こんな感じで、要点での私の初見時の感想を思い出しつつ、ツッコミを入れていく記事になります。
誤解なきように言うと、私はこの作品が好きです。ただ、失礼な記事ではあると思うので、苦手な方はご遠慮ください。


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サブタイトル。
「entanglement 01」のフォントは今見てもかっこいいですね。
作中でも結構色々な箇所に使われています。

セミの鳴き声。舞台が東京だとミンミンゼミの鳴き声が多いなんて言われますが、ここはアブラゼミっぽいですね。

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キョウ?「ごめん。二度とさよならなんて言わない。君を、ひとりぼっちにしない」
おっ青春か?
冒頭の「さよならだ」から繋がるセリフとしてとても綺麗ですね。
でも相手は三つ編みだし、別人のような……?

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キョウ「うわああ! ありえねぇ! 俺は降りる!!」
カミナギ「はいカット!」

劇中劇だったんですね。しかも、相手役のトミガイは女装をした男子。これはこれで青春。
男とファーストキスなんて、と憤慨するキョウを見ながら「僕はいいのに」とまんざらでもないトミガイ。ここ、よく見るとトミガイから顔を近付けています。
要素が多い! 落ち着け!!


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カミナギ「契約違反。ランチおごったのに」
キョウ「人間ってのはな、生涯に三度だけ義理を欠いてもいい。今がその二番目だ」
カミナギ「なにそれ」
トミガイ「一度目の不義理はいつどこで?」
キョウ「知るか、んなこと」


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飛び込み台に立つ黒髪ロングの美人が見えます。
急に水着に着替えるキョウ。これ、水泳アニメ? 実はそうなんです!
この作品、日常パートで大きくウエイトを占めるのが水泳です。
青春って恋愛だけじゃないんですね。

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生徒会長シマ「服を着たまえ、ソゴルくん!」
副会長ミナト「裸は校則違反よ!」

シマ&ミナト初登場シーン。
「裸は校則違反よ」ってちょっと面白い。
舞浜南高校は校則に「裸であってはいけない」って書かれてるんですかね。
ちょっと言ってみたいセリフ。


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キョウが名前を名乗ったところで振り向く黒髪の女性。何かを言って飛び込む。
プールを探しても見つからず、一緒にいたカミナギの映像にも映っていないとなるとちょっとホラーだ。


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クラゲことクラシゲ先生初登場。
1話は生物の授業でした。


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キョウに手を取られて赤くなるカミナギ・リョーコ。かわいいね。


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左からカワグチ、ハヤセ、ウシオ。
なにかとキョウに絡んでくるチンピラ三人組。のちのソレスタルビーイング

カワグチ「キョウ。テメーが中坊の時にやらかしたこと、俺は絶対ェに許さないからな!」
ここ大事です。


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1話ではテニスラケットを持っているミズキ。


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オミズこと保健室のミズサワ先生。



キョウ「なあ、カミナギ
カミナギ「ん?」
キョウ「人、全然いなくね?」
カミナギ「雨だもん。ていうか、人より自分の心配したら? なんか変だよ、お昼から」
キョウ「そうなんだけどさ……」

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キョウ「客どころか、店員もいないぜ」
1話、全体的にホラーですね。怖い。


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生徒会長?シマ「今日は雨だったっけ」
副会長?ミナト「いつもなら晴れですね」
生徒会長?シマ「しばらくは続きそうだね。不安定な状態が……」

二人とも声がワントーン低い。
「今日」のことを聞いているのに過去形。
「いつもなら」。
一体何の匂わせなんでしょうね。

♪時が戻ったら 時が戻ったら 時が戻ったら……


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ビルに映る戦艦(オケアノス)。


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セレブラム。


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母親の書き置き。


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ガラケー。時代だなぁ。



カミナギ「辛いね。夏休みまでに部員増えなかったら廃部なんて」
キョウ「仕方ないさ。中学ん時の俺の噂、高校にも伝わってるからな」
カミナギ「でも、あれは……」

幼馴染だから分かることもある。
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黒髪の女性「救って。この世界を、救って」
カミナギと談笑をしている最中に黒髪の女性の声が「分かる」ように。
背後にはアルティール。額には丸い光。
意味深に映る飛び込み台のカット。

だから怖いんだってば!!
このおでこの光は何なの? 出てくると何ができるの? ってことは4話で初めて説明されます。
明言されていないので空言ですが、「林檎を食べた後」というのがまた象徴的です(知恵の実的な意味で)。


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ゼーレオケアノスの個性豊かなAIたちです。
東京サーバーは16年前から機能を停止しているということをさらっと言う。
東京? サーバー?


レムレス「出撃しますか? イェル」
シズノ「シズノよ。ここでは」

黒髪の女性の名前が初めて判明します。
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キョウ「あんたって、幽霊……?」
シズノ「試してみる?」
キョウ
「あっ」
あててんのよ


シズノ「もうしばらく回復を待つつもりだったけど、そうも行かなくなったわ」
シズノ「お願いがあるの。聞いてくれる?」
キョウ「『この世界を、救って』」
シズノ「正解。で?」
キョウ「じゃあ、水泳部のPRビデオに出てくれる?」
シズノ「ふっ……」

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システムAI「Time to play the game」
シズノ「ゲームの始まりよ」

どういうこと!!
いや、どういうことなのかは後で分かるんですが、システムAIさんまでノリがいい
シズノは「PRビデオに出るかどうか」の返事くらいしてあげてほしい。ミステリアスお姉さんなのは分かるのだけど。


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エンタングル!!
ゼーガペイン・アルティール初出撃(アバンを除く)。
転送後にアルティールの周りのビルが抉れています。
カミナギと話していた時間は0時頃だったのに、こちらの時間は夕方ごろのようです。


キョウ「知ってるぞ、この感触……つか、なんで俺、こんなに落ち着いてるんだ?」
シズノ「当然。初めてじゃないんだから」
キョウ「えっ?」
シズノ「ようこそ、ゼーガペインへ」
キョウ「君は……?」
シズノ「ミサキ・シズノ。どう? 量子テレポートした気分は?」
キョウ「……質問、していいかな」
シズノ「1つだけなら。時間がないから」
キョウ「どうして昼間、プールにいたんだ?」
シズノ「それが今聞きたいこと?」

ほんとだよ。でもそこがキョウのいいところだ。
シズノ「別に深い意味はないわ。泳ぎたかっただけ。でもまさか見られているなんて。環境が整備されてから会うつもりだったんだけど……」
キョウ「……」
シズノ「私を信じて。私の言う通りやれば、大丈夫」
キョウ「えっ……」

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赤くなるソゴル・キョウ。

シズノ「これは最新式のバーチャルゲーム。今はそう思って。ね」
キョウ「……ありえねぇ! けど、話は後みたいだ」

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キョウ「敵……!」
キョウが目視で敵を発見。その後、ゼーガペインのシステムAIが反応してレーダーを表示します。
シズノ(彼のほうが早い……!)
タルボ「今回の任務は、ゼーガタンクの作戦支援、ならびにガルズオルム(※敵)機動部隊の殲滅。戦闘可能時間は6分12秒です」
シズノ「やってくれる?」
キョウ「……ビデオに出てくれんなら」
シズノ「ふっ……いいわ」

やったね!!


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キョウ「跳ね返した!?」
シズノ「ホロニックアーマー。光の鎧。生半可な攻撃は、ゼーガペインに通用しない!」

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シズノ「ホロニックブレード、出るわ。右手!」
コラボカフェではブレンドコーヒーの「ホロニックブレンド」がありました。


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司令&副司令のシマ&ミナト。
キョウの活躍を褒めるAIたちと違い、やや否定的なスタンス。
シマ「僕としては、今回の君の判断には賛成できないね」
ミナト「懲罰ものよ。やっと調整が済んだアルティールを失ったらどうする気?」
シズノ「これは……賭けよ」


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ブレードでは楽々敵を撃破していたキョウですが、銃(ホロニックランチャー)は外してしまいます。
シズノ「思考を眉間に集中させて」
キョウの額に丸い光が現れ、なんとか残りの敵を撃破。


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東京サーバー。


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サルベージを行っているルーシェン&メイウー。
敵に発見されたところにアルティールが支援に駆け付けます。
乗っているキョウの姿を見るとメイウーは驚きます。メイウーにとっては知っている人物ということですね。


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シズノ「おかえりなさい、キョウ……」
プールに戻ってくると明け方。戦ったあとに夜が明ける、新しい時間が始まる――という演出が美しいですね。


最後にはOPが流れます。
この作品、OPの映像がよく変わるので今回のエモいカットをピックアップしました。
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舞浜大橋。
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カミナギが映像編集に使っているPC。
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キョウとチンピラ3人組が仲良く。
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カメラを片手に空を見上げるカミナギ


ありえねぇ。誰も彼女を知らねえだと!?
夢でも妄想でもねぇよ。俺の身体が覚えてんだ。
約束は守る。要するに、あいつらをやっちまえばいいんだろ?
俺は前に進みてぇんだよ!
どこにいるんだ、ミサキ・シズノ!
次回、ゼーガペイン「セレブラム」。
消されるな、この想い。

***
なんだか、思っていたよりも書くことが多くて分量がすごいことに……。
1話は本当に大事な要素が沢山詰まっていますね。
しかしこの量だと途中で書けなくなってしまう。2話以降はもう少しかいつまんでお話できるといいな……。
それでは、また。