ゼーガペインゆる解説(5話)

4話があんまりにつらいので間髪入れずに書きました。

【entanglement 05 デジャビュ
OP。
♪きっと誰かの記憶の中 泳いでいるだけでも……


シズノから「現実」の説明を聞いたあと、セレブアイコンによりこちらの世界に戻ってきてしまったキョウ。
時刻は夕方。
4話「こっちのことを考えていたら来てしまった」というセリフから分かるように、「現実」で想像する世界はまだこちらのようです。それはそうだ。
キョウ「現実って……じゃあなんで俺の手が消えたりするんだ?」
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「2022年 IALジュニアオリンピック水泳競技大会」というポスターの前で立ち止まっていたハヤセと遭遇。
4話はチンピラ三人組も出てきませんでしたね。だから寂しかったのか(?)。

キョウ「ハヤセ、お前……」
ハヤセ「そんなんじゃねぇよ」
視聴者(まだ何も言ってない)
キョウ「俺が謝れば、戻ってくれんのか?」
ハヤセ「悪いと思ってない奴に謝られてもな」
ミズキ「うっそ~」
カミナギ「そうかなぁ~」
キョウ「すまんかった!」
カミナギ「あれ……キョウちゃん」
ミズキ「ハヤセっち……」
カミナギ「うん。……えっ、『ハヤセっち』?」
視聴者(『ハヤセっち』?)
キョウ「今ではマジで思ってる。俺、後先考えらんなかったからさ」
キョウ「不正があったにしろ、予選の最中に審判殴ったのは俺が悪い。そのせいでお前らの記録まで……」
ハヤセ「らしくねぇぞ」

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キョウ「この頃、ちょっとあってな。俺もそれなりに考えるようになったんだ」
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キョウ「まだ混乱してっけど、」
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キョウ「色々動き出してるって、実感あって……。だから、お前らとも……」
急に映像がいい大賞オブ5話!!!!
列車のレールの下。3話を覚えていますか?
夕焼けで列車のレールを下から見上げるという似たような構図がありましたね。
3話で増えた謎(消える手、メッセージ)にまだ惑わされており、なかなか軌道に乗れていません。

一方通行の標識は言わずもがな。

ハヤセ「俺らはお前の都合で動いてんじゃねぇ」
キョウ「あ……」
ハヤセ「あんとき、三人で決めたんだ。お前とはもう泳がねぇって。だから俺は、水泳やめたんだ」

キョウの想いはハヤセたちに届いていません。とても切ない……。

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ミズキ「あれ、こんなこと前にも……」
カミナギ「ん?」
ミズキ「何も言えず、ただ見送ってるの。デジャビュかな?」
カミナギ「……あっ、私も今そんな感じした

遠くで見ていたミズキとカミナギデジャビュを感じます。


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ニュース「上海では再調査の結果、生存者がいる確率は極めて低く、救助活動は打ち切られることになりました」


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キョウ「これが現実だ!!」
吹っ切れてみた。
プールで泳ぐことがキョウのルーティーンなんでしょうね。

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オミズにアプローチをかけるクラゲ。かわいいね。

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コウジと一緒に。

キョウ「学校があって、先生たちがいて、こいつらがいる。
昨日の続きの今日があって、今日の続きの明日が待ってる。
それが現実だ!」

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キョウ「これが現実だぁ?(否定)」

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まだ怒ってる(そりゃそうだ)。

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キョウ「どっちが現実やら……」
だんだんと深みにはまってきたキョウ。

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保健室に相談しに来ました。2話以来。

ミズサワ「『胡蝶の夢』の話、知ってる?」
キョウ「え?」
ミズサワ「実は誰にだってあるのよ。今の自分は本当の自分じゃない、って。特に、あなたくらいの歳にはね」

物語の中で『胡蝶の夢』の話をする、というのが急にメタフィクションみが出てくるんですよね。
ここまでずっと「こちらの世界」「あちらの世界」どっちが現実? 生徒会長はどっちが本物? みたいな話はやって来たんですけれども、それでも「私たちが知っている話」が出てくるとムム、となりますよね。

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キョウの学習相談記録。
4月18日 無断欠席
6月13日 校内に存在しない……
と読めます。2話ですね。
6月20日 先週に引き続き 同様の……

相談しに行ったのは2話が初めてではなかったんですね。
特記事項には「優秀」と書かれているのが読めます。

ミズサワ「例えば、本当はどこかの大金持ちの子供なんだ、とか」
キョウ「いや、そういうんじゃねぇんだけど……」

わざとちょっと外したことを言ってみるスタイル。

ミズサワ「誰だって、自分のことを特別な存在だと思いたいのよ。世界がせいぜい家族と周辺しかない頃は、自分はいつも特別な存在だった。それが成長するにしたがって、所詮はごく普通のどこにでもいる平凡な人間にすぎないって、嫌でも思い知らされる。それを認めたくない人は空想の世界に逃げ込んで、そっちが現実だと思い込もうとするの」
視聴者(このへん耳が痛いなぁ)
ミズサワ「本当は異世界でロボットに乗って、悪い敵と戦ってるんだ。自分は特別な存在。セレブラントだ。なんてね」
キョウ「えっ……先生、それ……」
ミズサワ「蝶になった夢を見た荘周は、目覚めたとき、今の自分は蝶が見ている夢ではないかと思う。私ね、どっちでもいいんじゃないかって思うのよ。自分の好きなほうで」
キョウ「好きなほう、か……」
ミズサワ「ただし。どちらかが現実なら、もう一方は必ず虚構なのよ」

ここのオミズのセリフ、「胡蝶の夢」はどの部分か。本文中から抜き出しなさい。ってテストに出そう。
BGMと演出が不穏なのと、「セレブラント」の単語が出てきたインパクトで意識が持っていかれますね。
関わりのないはずのオミズがこの単語を持ち出した理由は14話で……。
私の初見時は、まぁ、時計も戻ったりするしこういうこともあるんじゃないですかね。という感じで見ちゃってました。

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トミガイ「あるいはどっちも幻だったり。……なんてね」
トミガイ「この歳になると、そんなことを考えたりするもんだよ。ふと僕は本当に生きてるんだろうか、とかね。だからソゴル君の話はいつも面白い」

この子もなかなかぶっこんで来る。


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答えが見えなくてイライラするキョウ。不正確な射撃で無駄弾を消費。
そしてQL不足になれば、拳で殴るの繰り返し……。自暴自棄になっています。

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1話以来の母親の書き置き。
キョウ「また今日もか。……っ! 『また』って、いつから……?」

母親がいつも不在なこと、自分が一人で生活をしていることに違和感を覚えるキョウ。


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ミナト「以上で、生徒会臨時集会を終わります」
シマ「……zzz」

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シマ「……えっ、なに、おわった、の? ミナトくん?」
生徒会メンバー「ははは」

この顔である。
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シマ「では、残りの議題に移ろう(キリッ」
ミナト「まずは、ソゴル・キョウの回復状況についてですね」

いいのかミナトくん!! 生徒会長ばっかり面白キャラになってるぞ!! 君も早く意外な一面を見せよう!!
彼女の意外な一面はだいぶ先で見られます(涙)。しばらくは真面目ちゃんだ。

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イリエ「これは、ソゴル・キョウの、ここ数週間におけるメンタリズムのデータです。過去のバージョンと照合したときの各パラメータ一致率は、50~85%以上にアップしています」
セレブアイコン、映像投影もできる。便利。でもちょっと面白い。
この人は初登場ですね。生徒会兼セレブラントの人です。

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シマ「心の回復も順調というわけだ」
クロシオ「でも、このまま元に戻るのも危険なんだよな。彼の場合」

この人も初登場。イリエと同じく生徒会兼セレブラントの人です。

フォセッタ「司令。敵の反応がありました」
シマ「すぐ行く」

セレブラントの生徒会メンバーが忘れ物を取りに戻るともぬけの殻。怖かっただろうなぁ。
ここ、シマが生徒会室でセレブアイコンを光らせていることから、転送の手順としてはおそらく水に入る必要はないんでしょうね。

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オケアノスに近付いた敵はウルヴォーフル一機。おなじみの雑魚敵になってきましたね。
ウルヴォーフルの本隊は舞浜サーバー付近にいる可能性があり、シベリア付近にいた味方船【ドヴァールカー】に援軍を頼むかも? という話をしています。

さて、新用語です。
【ステルス偽装】はその名の通り、見えないように偽装すること。ON/OFFができるようです。
【ペルシダーモード】は敵の探索電波を吸収してレーダーに映らないようにする機能です。ガルダにも隠密機能として搭載されています。
名前の由来はE・R・バローズの「地底世界シリーズ」です。
【ドヴァールカー】はオケアノスと同級の戦艦です。インド神話のクリシュナを奉っている聖地の名前が由来と思われます。
【オケアノス】ギリシャ神話の海神です。そういえば書いてなかった。

つまり、オケアノスは敵に見つかっているはずがない! というのがリチェルカの言い分です。
2話ではガルダがウルヴォーフルにペルシダーモードを無効化されていたので、本当か? という感じですね。



クラシゲ「つまり量子力学的に考えると、物質のある瞬間の状態は全て、素粒子スピンの相反(?)として記述可能。例えば、今ひとつの閉じた(けい)があると仮定したとき、その形の全ては、密度行列として記述可能であり、その量子状態は、演算可能ということなのだ」

この難しそうな授業は一体……!?

キョウ「一体、いつから……つうか、なんで疑問に思わなかったんだ?」
キョウは違和感の正体を考えていて授業に集中できていません。

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黒板細かっ!!
今回の授業は量子力学のようです。
シュレディンガー方程式 i\frac{h}{2π}\cdot\frac{∂ψ}{∂t}=Hψ や、波動関数と思われる図があります。文字は細かくて読めませんでした……。
高1範囲とは思えませんが……?

クラシゲ「ここで、一人の人間を構成する物質をデータに記述していったとしよう。肉体を構成する細胞、分子、原子。ここで、一つの問題が起こる。すなわち、『意識』だ」
キョウ「なにか思い出してきたような……」
クラシゲ「えー、量子力学では、観測者がいて初めて波速の収縮が起きると教えてくれるが、一人の人間の意識を観測する者は、本人以外いない。ゆえに、意識は外部からは常に量子状態としてしか把握しがたく、それをそのままデータとして外部の者が取り出すことは不可能なのだ」
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クラシゲ「しかし、ここで量子力学のもう一つの不思議な性格がある。すなわち、粒子と粒子の絡み合いという現象を利用すれば、離れた場所へその量子状態をそっくりそのまま移動させることが可能となる。ただしこの場合、コピーではなくあくまで移動。つまり、元のデータは消えてなくなる」
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キョウ「どちらかが現実なら、どちらかが虚構」
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クラシゲ「この量子テレポートを可能にした粒子の絡み合いのことを、エンタングルと呼ぶ」
キョウ「!? エンタングル!?」

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セレブアイコンが光ります。
キョウ「う、ぐああああ!!」
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クラシゲ「ん、どうした? ソゴル」
さっきまで量子力学だったはずの授業は、生物の授業に……。黒板も見やすい。
オミズの『胡蝶の夢』の話に「セレブラント」が出てきた現象を思い出しますね。

クドクド説明されてもよく分かりません!!
(よく分からないということが)分かります。

ゼーガペイン」での出撃の掛け声は「エンタングル」。
格納庫から戦闘の目標地点へ瞬間移動する際には、量子テレポートが使われています。
出撃したら格納庫にはゼーガペインは残りません。これが「コピーではなく移動」ということです。
セレブアイコンで自分自身の身体を別の場所に転送するのも、同じ理屈というわけです。

分かったかな!?
なんとな~く量子力学のお話なんだな~~ってふわふわ理解で大丈夫だと思います。



Bパート。
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学校の廊下で、キョウをシズノが連れて行こうとしますが、キョウは混乱中。
セレブアイコンは明滅して消え、「あちらの世界」に行くことができませんでした。
やっぱり水に飛び込まないといけないのかも。
もちろん冗談ですが、彼には悩みを解決するために泳ぐというルーティーンがあるのであながち間違いでもない気がします。


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ウルヴォーフルの本隊が舞浜サーバー付近にいると予測してガルダが偵察に出ましたが、見つけられず。
QL補給に戻った途端、海の中に隠れていた本隊が次々と現れます。
シマ「待ち伏せか!」
ミナト「最初に発見したウルヴォーフルは、私たちをおびき出すための罠だったんだわ!」
シマ「キョウを呼び出せ! アルティール緊急出撃だ!」
リチェルカ「ソゴル・キョウ、オフライン。コンタクトがとれません」
司令室「……!!」

【オフライン】はセレブアイコンが使えず、「こちらの世界」と「あちらの世界」の行き来ができず、連絡も取れない状態を指すようです。

キョウ「仕方ねーよな。行けなくなっちまったんだから。ま、向こうは向こうで頑張ってくれってこった」
前回自力で行けるようになったと思ったらこれ。モチベーションも下がるというものです。

それはそれとして、オケアノスは大ピンチなのですが……
ミナト「揺り戻し?」
レムレス「ええ。舞浜とこちら、二つの世界を急に行き来するようになったことに対する、脳の適応不良と言ってもいいでしょう」
シマ「いつ元に戻る?」
レムレス「分かりません……もう、戻らない可能性もあります」
ミナト「そんな……!」

急な環境の変化に心を閉ざしてしまったとも言えそうなシーンですね。つらい。



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雷雨の降る舞浜。
キョウ「俺、今まで黙ってたけど、お前のこと……」
カミナギ「待って、私たちまだ」
キョウ「俺はお前のことが好きだ! 例え世界が滅んでも、この愛は永遠に……」

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セリフとは裏腹に真顔の二人。
台本の読み合わせ中でした。これもまた良きかな。

聖地の入船児童公園にはタコはありませんが、変わった形の滑り台があるみたいです。

「キョウちゃんのバカ」という落書きを見つける二人。
幼稚園の頃の喧嘩の思い出を、お互いに笑いながら「許せ~」と言い合い。
この回は全体的に「キョウが心を開いて謝る回」なんですね。
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かわいいかよ。
キョウ「あれ、こんなこと前にもなかったっけ。ここで台本読んでて落書き見つけて。でも……なんか、違う
キョウもデジャビュを感じる。でも違和感が……?
キョウ「雨。いや、前は雨なんか降ってなかった」
カミナギ「なに言ってんの?」
キョウ「なんだ……この嫌な感じ」

オケアノスは被弾を続け、それとリンクするようにキョウの記憶がよみがえっていきます。
廃墟と化した舞浜。崩れる看板。割れるガラス。

キョウ「カミナギ。俺行くわ」
カミナギ「え?」
キョウ「シズノ先輩と約束したからな。世界を守るって」
カミナギ「ちょっとキョウちゃん!」

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豪雨の中を走り出すキョウ。額には再びセレブアイコンが出現します。

シマ「援軍はまだか?」
レムレス「ドヴァールカーからは、傭兵一機を回すと言っていますが」
ミナト「傭兵……?」

そんな会話をしていると、キョウが無事到着。
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表情が分かりづらい。喜んでるのかな。喜んでることにしちゃいましょう。
シマ「ゼーガペイン・アルティール、出撃だ」

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ゼーガタンクのやっていたQL補給ですが、今回は危険が伴うということでアルティールが担当。
タンクに比べて補給量は少なめですが……
メイイェン「QL充填率、43%」
ルーシェン「十分!」
シズノ「QLチャージ、完了」
キョウ「待たせたな!」
メイイェン「待たせすぎだわ!」

メイイェンもまだ怒っていますね。
キョウ「よっしゃ行くぜ!」

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二機で敵を撃滅。
めでたしめでたしに思えましたが……。

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キョウが廃墟になった舞浜を発見。
見慣れた建物は崩れ、先ほど書き換えた落書きさえ、書き換え前の状態で瓦礫になっているという痛ましい光景です。

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そして学校付近からは、新しい敵。
今までの敵は無人でしたが、今回は有人。しかも外見が人間っぽい……!

シズノ「アビス……!」

この機体は? 彼は一体何者なのか……!? 次回へ続く。


ED~次回予告。今回はシマ。
アビスとシン。幾多のセレブラントを葬ってきた、ガルズオルムの魔戦士。
撤退しろ、キョウ! 戦ってはいけない!
君は、失った記憶を急速に取り戻しつつある。
何が現実で、何が作り物なのか。
何が存在して、何が幻なのか。
世界の真実を、認める時が来たのだ!
次回、ゼーガペイン「幻体」。
消されるな、この想い。

キョウ以外の予告、みんなキョウに語りかける形なのがいいですよね。
次回は、巷で「6話まで見て」と言われている回です。
世界の真実は分かるのか……!?